サイト設計導入の事例紹介
case
とある組合さまからの相談を受けました。
近年、軽トラックスにピーカーを搭載し、市中を走り回りお客様宅から不用品買取と称し、廃棄物処理を行う業社が数多くなってきています。厳密に言えばスピーカーの音量も法律で決まっておりますし、廃棄物とわかっていながら売買を行いますと業社もユーザも罰則があります。
こちらは神奈川県の例です。
- 使用方法について:
同一の場所において拡声機を使用する場合は、拡声機の使用時間は1回10分以内とし、1回につき15分以上の休止時間をおいてください。- 使用禁止時間:
午後7時から翌日の午前8時までの間は、拡声機を使用できません。- 音量の基準:
拡声機から発する音量は、音源から1メートルの位置において、次の表に掲げる音量の範囲内にしてください。
用途地域 音量 第一種低層住居専用地域 60デシベル 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域 第二種中高層住居専用地域 田園住居地域 第一種住居地域 65デシベル 第二種住居地域 準住居地域 近隣商業地域 75デシベル 商業地域 準工業地域 工業地域 80デシベル 工業専用地域 85デシベル その他の地域 65デシベル ※拡声機の音量は、県規則別表第11の表の午前8時から午後6時までの欄に掲げる数に10を加えて得た数です。
- 根拠規定:
神奈川県生活環境の保全等に関する条例施行規則第46条- 違反者への対応:
拡声機の使用について、違反している者に対して、知事は、当該行為の中止を命じることができます。(神奈川県生活環境の保全等に関する条例第53条第5項)
詳しいことは各自治体基準をみていただきたいのですが、売れない物を買い取っていたらそれは廃棄物として処理するのが正規の方法です。違反すると50万円~3億円もの罰則があります。そのくらいゴミ処理は厳しい業界です。
その違法業者に依頼するユーザに正しい情報を届けたいという相談です。基本的にはほとんどのゴミは無料で市が回収しております。
クライアント紹介
とある県のとある市の一般廃棄物業社だけで作られた組合です。各市ごとの免許制度となっておりますので、各市にかならずある組合となっております。
ご依頼前の課題
今回の相談内容は非常に明確で絞られた内容です。
- 違法業者を使用しないよう注意喚起したい
- 組合員の士気を高めたい
- 廃棄物処理で一番こまっているものを知りたい
毎月役員会が開かれており、運営の問題点やITの使用方法など非常に前向きに検討している業界でも先進的な組合様で内容も簡潔で、弊社も助かりました。
サイト設計上の問題点
point at issue
業種上、webのアクセスが向上しても組合の売上が上がるわけでもなく、組合員様の会社の売上が上がるわけでもありません。
全国で増え続けている違法業社を利用しないようにし、適切な廃棄物処理で汚染や業界のイメージアップをしたいという内容ですが、組合のwebというよりは行政の仕事のような気がします。
SEO上の設計は非常に簡単ですが、ユーザの意識改革は長期間かかり効果測定が難しいと感じます。
甑園のサイト設計ご提案
solution
1:違法業者を使用しないよう注意喚起したい の解決法
まずSEOで全てのゴミの処理方法に対するコンテンツを書きました。
例えば、部屋の中にあるものを見渡していただくと分かるのですが、適切な処理方法が理解できているものがいくつありますでしょうか。ほぼないと思います。リモコンの捨て方、革靴の捨て方、毛布の捨て方、捨て方が分からないもので溢れています。
しかし、ほぼ無料で捨てることが可能です。
物品ごとに1コンテンツを書いていき、ただしい処理の仕方を伝えていきました。
2:組合員の士気を高めたい の解決法
これはwebではなんともしがたい問題です。
web内の組合員向けコンテンツにて、各社の取材をさせていただいたり、トップページに社員写真の掲載をすることで、組合の一員であることを再認識していただきました。
また、組合サイトと組合員サイトの増え続けるアクセスを会議で発表することで、見られているという意識をもっていただきました。
3:廃棄物処理で一番こまっているものを知りたい の解決法
数百コンテンツを投稿した結果、一番検索されていて、悩んでいるゴミや廃棄物がはっきりと見えました。
また、季節によって検索が増えるゴミの種類がはっきりと見え、それに対する各社のアプローチ法が検討できるようになりました。
例えば、夏に「浮き輪 捨て方」などが増え、冬に「土鍋 捨て方」などが増えたり、ゴミや廃棄物にも季節性や繁忙期があることが見えました。
導入結果
result
結果としてアクセスは30倍以上に増え、検索順位も地域で1位を取るキーワードが数百になりました。これによって実際に違法業者ではなく、組合や組合員に処理相談の電話問い合わせが増えました。
また、先進的な取り組みで業界紙で注目していただいり、各方面で賞をいただいたり、メディア掲載もしていただきました。
ありがとうございました。