ニッチ=必要性のある隙間

今回は「本当のニッチ」についてお話しします。ビジネスをやっていたら「ニッチを狙う」というのは当然ですが知っていると思います。中小企業の戦略の原則中の原則です。

しかし...またしても...「ニッチ」は英語。

マーケティング、コピーライティングなどと同じ『英語』です。

ビジネスは自由経済が先行したアメリカから入ってきているので英語表記が多いのですが、日本人は格好つけて使うので、意味が曖昧なまま「わかったつもり」になって間違って理解していることがよくあります。

さて、あなたは「ニッチ」の意味を知っていますか?私も正解を知っているわけではありませんが、こう捉えています。

『ニッチ=必要性のある隙間』

この『必要性』というのが大事です。多くの人はニッチを「隙間」と理解しています。「大企業やライバルの隙間をつく」これがニッチだと思っています。半分当たっているのですが半分間違っています。

大企業とまともに勝負したら当たり前ですが勝てません。資金も、人的資源も、知識や情報量も勝負になりません。ですので、私たちが勝ち残るためには当然ですが、彼らの隙間をつかないといけません。

しかし...その隙間に必要性がなければ?

その『隙間』を必要としている人が存在する」ことが大前提になります。隙間は探せばいくらでもあります。しかし、大抵の場合は「隙間が空いていても問題ない」と多くの人が思っているので開きっぱなしなだけです。

大企業やライバルも「そんな隙間埋めたって必要な人がいないからお金にならないでしょ?」と思っているから開きっぱなしなのです。

しかし中には、「大企業やライバルも気づかない」けど「必要とされている隙間」が存在します。それがニッチです。私たちは血眼になって毎日毎日、ニッチを探し続けなければいけません。そうしないと、会社は倒産します。

ニッチは一度探したらOK!というレベルではなく毎日毎日探す必要があります。中小企業のビジネスとは隠れたニッチを探すことだと言っても過言ではありません。

しかし、中々見つかりません。「ニッチは大事」とわかっていても「具体的なニッチの探し方」がわからないからです。これはかなりの数のテンプレがあり徐々に説明していきますが、今日は簡単な所から話していきます。

私の場合、まず起業当時は、「広告が出続けているもの」を選びました。

広告がで続けている=儲かる

からです。

なぜなら、広告を出すには当たり前ですがお金がかかります。そして広告費をペイできる利益がで続けない限りは、企業は広告を出し続けることはできません。

そして同時に広告が出ているということは、その問題が解決していない証拠でもあり、「その問題を解決していない人、解決策を知らない人が、まだこの世の中にたくさんいる」証拠でもあります。

ポイントは広告が出「続けて」いることです。

1度や2度なら広告は出せます。特にスタートしたばかりの頃は気合をいれて広告を出します。しかし、利益がでなければ続きませんので、消えていきます。広告が出続けているということは、

  1. その企業や商品の認知率が低い
    見込み客がたくさんいるのに、まだ知られていないため認知率をあげる(多くの人に知ってもらう)ために宣伝を打っている
  2. その広告手法で利益が確定している

という2つの事がわかります。

たとえば、情報商材を販売して借金苦から抜け出すことに成功したある男性が、貧乏だったころ最初に手がけたのは「早漏を直す情報商材の販売」でした。彼がなぜこれを選んだのかといえば、

  1. 雑誌に広告がずっと出ていた
    しかしクリニック系のものばかりで高い、怖い、という不安要素が含まれていた
  2. リソースにマッチしていた
    ノウハウを持っていて、かつネット情報商材ならお金をかけないで作れるから

という2つの理由です。

お客様が結果を得られるのであれば、モノ、情報、サービスなどの形に固執しない

ビジネスにおいては、これが重要です。早漏を治すという問題を1つとっても、

  • クリニックで手術
  • 医者の処方する薬
  • サプリメント
  • 似たような情報商材

などの直接的、間接的なライバルが多く存在しましたが、彼はセグメントして、これらが嫌いな層に(怖い、高いなどと思っている)絞りました。

これはキーワードプランナーヤフー知恵袋を使いました。

※キーワードプランナーはグーグルのアカウントがないと使えないと思いますので、ない人は取得してください。また使い方がわからない人は「キーワードプランナー 使い方」などで調べてみてください。

いつも思うのですが。ヤフーやグーグルやアマゾンなどは何十億、何百億円を投入してこういうデータベースをタダで
提供してくれています。そして凄い情報がとれます。

こういうのは、特に実業系の人は弱く、ちょっと使うだけでライバルに勝てます。ライバルが気づかないニッチが発見できます。

例えば練習で、ヤフー知恵袋を使って早漏市場をみてください。

  • 早漏で調べていて
  • ヤフー知恵袋を使う層

がどんな悩みを持っていて、どんな人間なのかがわかると思います。

今はどうかわかりませんが、以前私が調べてみて面白かったのは、本人ではなく彼女や奥さんがネットで解決策を調べているという、男性にとってはちょっと残念な感じの検索結果でした。。

彼もすごく悩んだのですが、

  1. 男性向けに売るか?
  2. それともパートナーの女性向けに売るか?
    (旦那にバレないで早漏を密かに治してあげる方法など)

2番は彼自身がリソース不足というか解決策を持っていなかったので却下しました。

試しに、あなたのビジネスモデルや市場名、サービス名をヤフー知恵袋に入れてみてください。色々な悩みが見つかると思います。

注意点としては、

  • あくまでヤフーユーザーであるこ
    (どちらかと言えばグーグルは起業家層で一般向けの悩みなどはヤフーが多いです)
  • ヤフー知恵袋に書き込むような層であること

ですので、あくまで一部の市場にしか過ぎないということです。ここに書かれてあることだけが全てだと思うと、色々と間違えます。が、ヒントは必ず見つかると思います。

わざわざネットに質問を書き込むという事は、

  • ネットで探しても解決策が見つからない
  • 友人などに相談できない(ネットで売りやすい)
  • 書き込む労力を使うほど悩んでいる

という事はわかりますので、見込み客になる可能性が高いです。

大事なことは、「リソースにマッチしている」これが本当に重要で、次回より本格的にお伝えしていこうと思っていますが、いくら必要性があるニッチが見つかっても提供できるものとできないものがあります。

例えば、「クリニックで早漏を治す」がニッチだと判明しても、

  • クリニックを作る費用
  • 医者の免許(もしくは医者を雇う)
  • 手術の技術や知識

などはハードルが高いです。しかし、ネット情報商材なら今すぐにでも作れます。

まず自分のリソースを把握しないと、いくらアイデアがあっても埋もれます。「アイデアは出るんですが形にできません」という人が多いのですがそれはリソース不足です。

誰かとJV(パートナーシップ)を組めば解決することもありますが、そうでない限りは、そういうアイデアは一応メモして忘れることです。「今の自分には無理」だからです。今やれることをやらないといけません。これが大事です。

ニッチを探す方法はたくさんあるので、今回のメールではあと1つにしておきますが、「セグメントする」という方法もあります。同じ問題を解決したい人をいくつかに分類する方法です。

最も簡単なセグメント方法は

  • 縦軸に「ターゲット」
  • 横軸に「ニーズ」

を書く方法があります。

例えば、あなたが洋服を作る人だとします。その時、エクセルの縦軸に、

  • 10代男性
  • 20代男性
  • 30代男性

もしくは

  • 肥満型
  • 痩せ型
  • 背が高い人
  • 背が低い人

と書いて、横軸にニーズ、

  • カジュアル
  • フォーマル
  • 紳士服
  • 婦人服
  • 下着

などのニーズを書いていき、交差する部分にアイデアを書き込む方法です。今も東京などには何店舗かありますが、

体が大きい人のための紳士服

などがありますし

胸が大きい人のための下着専門店

などもあります。

足が小さい女性のための靴屋さん

もありますし、今はネットでの通販が主流になっています。

女性から聞いた話ですが「バストが大きいと可愛い下着がない」とか「足が小さいと靴屋で可愛いのが見つからない」というニーズがあるそうです。エクセル1つ使ってもニッチはたくさん見つかります。

あとは市場シェアがあるかどうかとか、自身のリソースで提供できるかを考える事が重要です。

あとは、商品以外の付加価値にニッチを見つける方法など、ニッチの発掘方法はたくさんあり、それらをいくつ知っているかで会社の利益や将来は決まります。

ニッチテンプレートはこれからお伝えしていきますが、マインドとして大事なのは、

  • 違う市場からヒントを得る事
    (特にお金がかかる市場ほど先を進んでいます)
  • 自分が普段驚いた事、嬉しかった事はメモしてビジネスに反映する

という事が大事です。こうやって情報をストックしておくと、ある時、バチンと繋がる事がよくあります。

ニッチは本当に大事で毎日探し続けてもバチは当たりません。「同業が満たせていない欲望や必要性はないか?」常に探し続けて下さい。

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