業界平均以上の高額商品を売る方法

高額商品を売りさばく方法の続きです。

業界平均」という言葉があります。例えば、「銀行業の平均利益は18%」とか「パチンコ製造業の平均利益は9%」とか。

自分の市場の平均は『一応』知っておくことは重要です。ただし『一応』です。ここに基準を合わせる必要はなく、
それをチームメンバーに知らせる必要もないと思っています。

人は適応力があるというか、基本は楽な方に流れます。例えば、同じ仕事であっても「8時間でこの仕事をして」とお願いしても「4時間でこの仕事をして」とお願いしても同じ結果になることがよくあります。

つまり、本来なら4時間でできる仕事でも「8時間」と言われると、不思議とそこを基準に『調整』してしまうのです。別に本人たちにサボっている感覚もなく無意識で、そうしてしまうのです。

業界平均も同じです。「業界の相場はこれくらい」とわかると、無意識でそこを目指すようになります。本当はもっとやれるのに無意識で調整してしまうのです。ですので、業界平均などは一応頭には入れておく必要はありますが、そこを目指す必要も、それをチームに伝える必要もありません。

高額の商品を売るときにはこの考えが大事になります。

  • 「自分の市場では、これくらいが相場だから」
  • 「自分の市場では、高額を売っている人はいないから」

などと判断してしまうと、永遠に業界平均を超えることはできなくなります。また高額も売れなくなります。

ですので、まず高額を売るためにも、業界平均を大きく変えるためにも『ライバルを変えること』が大事になります。「ベンチマーク先を変える」という言い方でも良いです。

「ライバル」と聞いて、誰を想像しますか?例えば、あなたがダイエットサプリを販売していたとします。ライバルと言われたら、まず想像するのは同じようなダイエットサプリを販売している会社だと思います。ベンチマーク(基準や目指している水準)も似たような会社になると思います。「A社はテレビ通販をやっているから儲かっている」などと、戦略や戦術も、そういう会社をチェックすると思います。

しかし、ダイエットサプリのライバルはサプリメント屋さんではありません。ライバルを定義するときは「お客様の求める結果から逆算」しなければいけません。

お客様の求める結果とは何か?人はダイエットサプリを飲みたいわけではなく、ただ痩せたいだけです。もっと言えば、

「痩せて彼氏に褒められたい」

などになると思いますし、もっと深い結果には入れば、

「痩せて彼氏に褒められて良い気分になりたい」

「性行為の回数を増やして気持ちよくなりたい」

とか、最終結果は何らかの『感情』になります。

要は、その感情さえ満たせれば、お客様はサプリメントなんて別に飲みたくないのです。「お客様の望む結果や感情」ここから逆算してライバルを定義すると、

  • 直接的ライバル:サプリメント会社
  • 表面的ライバル:スポーツジム、健康器具、サウナ

などになり、感情まで入ると、

  • 間接的ライバル:ホスト、カラオケボックスなどストレス発散系、洋服、エステ、化粧品

なども入ります。

わかりやすく極端な例にしますが、

お客様の求める結果:彼氏に褒められて性行為の回数を増やす

しかし...上記の気持ちが満たされてないので、

  • ホストで気晴らしする
  • エステで綺麗になったつもりになる
  • 高額な健康器具を買いまくる

などで誤魔化しているとすると、痩せるサプリを販売できるのであれば「最低でも1000万円の価値がある」(ホストで借金1000万円くらいする人がたくさんいるので)とも言えます。

これは極論でもあり、真実でもあります。

そして、これは値決めだけだけに収まらず、

  • コンセプト
  • セールスページ
  • 集客

など、全てに必要な考えです。

例えば、ホストクラブから出てくるポッチャリ女子に「一気に痩せて好きな人を洗脳レベルで振り向かせるサプリがあるよ」と言えば、もしかしたら、原価500円のサプリが100万円でも売れる可能性があります。

そしてこの仮定が正しいのであれば、今度は、似たような痛みを持つお客様がどこに集まっているのかが見えてきます。例えば、ホスト狂いで借金まみれであれば、

  • 弁護士に自己破産の相談をしたい
  • ホストの口コミサイトを見ている

などの『共通点』が見つかりますので、どのサイトにどんなメッセージで売れば良いのかわかります。

またどんな付加価値をつければ売れるのかもわかります。例えば、上記の例で言えば、

  • イケメン営業マンにセールスさせる
  • イケメンカスタマーサポートが24時間テレビ電話でフォロー

などもいけるかもしれません。

またこれくらいやれば100万円のサプリは逆に安いかもしれません。これが『顧客視点』の本当の意味です。

  • どこに熱烈な見込み客がいるのか?
  • 何を伝えれば瞬時に買ってくれるのか?

などがわかります。「高額が売れない」という人は「お客様が得たい結果と、それに使っているお金」をリサーチしてライバルの定義を変えて見てください。

基本は直接的ライバル『以外』にこそヒントは転がっています。

ただし、注意があります。イケメン部隊を揃えたダイエットサプリ販売は、もしかしたら売れるかもしれませんが正直、人として正しいとは言えません。人として正しくないことをしていると瞬間的にお金は儲かるかもしれませんが、売っている本人が精神病になります。

基本は、「お客様に10倍の価値を与える」ことです。そして「人として正しいことをやる」というのは、大前提です。

これは値段が安かろうが高かろうがビジネスマンとして外せない絶対条件です。そして「結果が出るまで最後まで責任を取る覚悟」これがなければ、ビジネスをやらない方が良いと思っています。

最後はちょっと堅苦しい話になりましたが、

  • 本物の顧客志向になり
  • 彼ら彼女らが求めている結果と感情を知り
  • どんな付加価値をつければ良いのかを考え

『バシッ!』と高額で売ってみてください。

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