付加価値⑦カスタマイズ
前回のメールでお話しましたが、最近はロールスロイスのレイスという車に乗っています。バカみたいな車です。値段もバカみたいですが内装もバカみたいです。
ポチッと車内灯をつけると天井が『プラネタリウム』になります。天井が星空のように光るのです。車のドアは観音開きです。(要は普通の車とは反対方向に開く)ドアの横にエルメスの傘がついていて1本10万円もします。「レイス 傘」で検索してみて下さい。
ちなみに...同じレイスという車でも天井がプラネタリムにならないものも存在します。要はプラネタリウムは『オプション』なのです。このプラネタリウムは『スタータライト』というオプションですが、155万円の『追加料金』がかかります。
155万円...ちょっとした車が買える値段ですよね。
では、なぜ別料金を払って他の人と違う仕様にするのか?「俺は特別でいたい!」という自己顕示欲以外の何者でもありません。が、このエゴのニーズは深くお金になります。お金を払うカモがいます。
で、今回の付加価値は『カスタマイズ』です。
これまでお話してきたステータスとオーダーメイド(個別)と本質的には似ている部分が多いです。
プラネタリウム天井もそうですが、例えば、ベンツであればAMGという特別仕様があります。フェラーリやポルシェなど高級車にはたいてい本人が好みで『カスタマイズ』できるオプションがついています。
車に興味がない人はわかりづらいと思いますが「同じモノでも、他の人と違わないとイヤ」という人にはカスタマイズの付加価値はバチンと効きます。
ただし、これは高級車や金持ち層だけに限ったことではありません。例えば、保険会社もカスタマイズの付加価値を使っています。
「年間の走行距離によって保険料が変わる」
というのを聞いたことがある人も多いと思います。
走行少ない=事故の確率も少ない=安くしますよ
という原理です。
ペーパードライバーにとっては嬉しいサービスです。ただ個人的には...ペーパードライバーの方が事故率が高いと思うのですが、そこは保険会社の緻密な計算で採算がとれるようになっているのだと思います。
「今のビジネス+α」を求めている人はいないか?を考えるとカスタマイズのアイデアが見つかります。
またステータスとも似ていますが、やはり
- 顧客のセグメント
- 顧客のニーズのセグメント
が大事になります。お客様と言っても、ニーズや使い方などはバラバラです。
またメルマガで何度も言っていますが、「見込み客」と言っても種類があり、
- 問題を解決するためにお金を払う意志がある人
検索キーワード「具体的な商品名+安い」 - 問題を解決したいがお金を払うか微妙
検索キーワード「具体的な商品名+口コミ」 - 問題を解決したいが無料でなんとかしたい人
検索キーワード「ダイエット 無料ブログ」 - 問題に気づいていない人
検索キーワード「ヤフーニュース」 - 問題がないのに買ってしまう人
これはMLM(ネットワークビジネス)の顧客によく見られますが、健康に興味がないのにお金が稼げそうと思って参加します。だから稼げない、だからトラブルになる、だからネットに悪口を書くとこういう事が起こります。
「見込み客」と言っても最低でも5つにセグメントできます。
一生懸命商売をしていると『顧客のセグメント』などやっている暇はないかもしれません。しかし1時間でも時間をとると、逆に今よりも働く時間が短いのになぜか儲かるという現象が起こります。経営者である限りは、一度はセグメントはしたほうが良いです。
セグメントの仕方は色々ありますが、まずは以下の2つのABC分析表を作り毎月チェックする必要があります。
- お客様別ABC分析
- 商品別ABC分析
です。
『お客様別ABC分析』は以下のような感じでエクセルで作れば良いです。
- 順位
- クライアント名
- 金額
- 比率(%)
- 累計比率(%)
- ランク
『商品別ABC分析』は、
- 順位
- 商品名
- 金額
- 比率(%)
- 累計比率(%)
- ランク
ランクは、例えば全体の売上の比率の80%までをSランクとして、80%から95%までをAランクなどとわけます。そうすることにより、
- Sクラスの強い商品
- Sクラスの上級顧客
などが『視覚化』できます。
これはオーナーでも経営者でも常に把握しておかなければならない指標ですので、ぜひ作って下さい。
注意点は、細かい端数はカットすることです。見ていて頭が混乱します。あくまで大まかな流れをチェックするためですので、細かい数字は見ないようにして下さい。
ただ、こうやってセグメントすると、自分たちのリソースや強みをどこに投下すれば勝てるのかが見えてくると思います。同時に、セグメントすると、
- 「こういうバックエンドはどうかな?」
- 「この層はこういうニーズがあるのでは?」
と次の一手が見えます。
お客さまは、大企業であれ個人であれ、最終的には1人の人間です。欲望は永遠に続きますし、痛みや恐怖は常に新しく生まれます。つまりバックエンドは『永遠』に売り続けて『あげる』必要があります。それがビジネスマンの使命であり愛情です。
他社につまらないお金をつかわせるくらいなら、私達がより良い価値を作って売ってあげなければいけません。
そしてここで大事な事が『職業に固執しない』という口説いマインドセットが生まれます。
- 自分たちの商品もサービスも情報も
- 他人の商品もサービスも情報も
そこに顧客ニーズがある限りは売り続けていって下さい。