完璧ではなく今より良い事をする
今回は「100点を目指すな」ということについてお話しします。
よく学校のテストで
Q:花子さんはリンゴを2つ持っています。果物屋さんに行って2つ買いました。さて何個になったでしょう?
という問題がよくあります。通常の思考回路を持つ人でしたら「2+2=4個」という回答になります。
しかし、ここで
A:「う~ん、花子さんは食いしん坊だから手持ちの2つを食べちゃって、残りは2個だね!」
などと答えようものなら、学校の先生からゲンコツを食らいます。友達からはバカよばりされ成績表には落第点がつけられます。
しかし、学校のテストでは「4」が正解かもしれませんが、現実社会では後者の答えの方が正解かもしれません。(そして恐らく後者の方が社会では優等生です)
日本の義務教育は「言う事を聞く素直なロボットを育てる」と昔から言われていますが、それは、こういう教育方針から生まれているのだと思います。
ビジネスの世界は面白いのですが、学校のテストと違って「100点」というものがありません。もちろん売上げ、利益、収入は1つの目安になります。
- 収入が高い人が正解
- 売上げや利益のある会社が正解
とされます。
しかしビジネスの世界では、何をどう頑張っても100点満点の完璧になる事はありません。年収1億円と聞くと「凄い」「正解だ」と思うかもしれませんが、もしかしたら彼がもっと別のやり方をしていたら年収5億円になったかもしれません。
またAさんにとっては正解であっても、Bさんにっては不正解である可能性もあります。食いしん坊の花子さんが存在するのが
お金儲けの世界なのです。
それなのに多くの人は完璧を求めようとします。
- もっと準備ができてから」
- もっと最高の商品にしてから」
完璧、100点、100%になってから何かをスタートさせようとします。そして結局動く事ができないで終わってしまう人がほとんどです。完璧なんて無いのに完璧を求めるから永遠に手に入らないのです。
そこで「行動できない」と悩んでいる人に1つアドバイスです。
私は人から「行動が早い」と言われるのですが、それは恐らくこのマインドセットを持っているからです。
「完璧ではなく今より良い事をする」
ビジネスだけでなく何かに着手する時、私は完璧を求めようとしません。期限を決めて、その期限内にやれる事を全力でやろうと決めています。
手を抜くとか、適当にやるのとは違います。大切な事は期限を決めて、その期限内でやれる事を全力でやるという意味です。
私達が100点を求めてしまうのは、学校のテストで100点を取らなかった時に怒られた経験などが影響していると思います。100点満点中30点だった場合、多くの親や先生は「30点しかとれていないじゃない!あと70点頑張りなさい!」と『出来ていない方』に焦点をあてて怒ります。
しかし「30点も頑張ってとったね」と『良い方』に焦点をあてて育ててあげれば、きっとその子は強みを伸ばす人間に成長すると思います。能力の中で最も成長の余地があるのは「短所」だと思われがちですが、「長所」の方が遥かに伸びしろがあります。
私も含めて教育を行う人達が『強みに焦点をあてて伸ばす』という教育方針に変えていったら、もっとたくさんの成功者が生まれると思いますし生徒達も楽しいと思います。